浮気・不倫で慰謝料請求できる場合と金額の相場

「夫の不倫が発覚した。相手に慰謝料を請求できるときいたが、どのような請求方法で請求すれば良いだろうか。」
「不倫がきっかけで離婚することになった。慰謝料はどれくらい請求できるのだろうか。」
浮気や不倫の慰謝料について、こうしたお悩みをお持ちの方が決して少なくありません。

このページでは、離婚にまつわる様々なお悩みの中から浮気や不倫の慰謝料についてご説明いたします。

■慰謝料とは
そもそも慰謝料がどういったお金なのか、整理しておきましょう。慰謝料とは、精神的な損害に対しての損害賠償金のことをさします。

慰謝料請求が行われる場面としては、離婚以外にも、交通事故やその他不法行為が行われた際に請求されることがあります。

そのため、広く慰謝料という言葉が用いられており、財産上の損害に対しての賠償金についても慰謝料という言葉が使われることがありますが、これは正確ではありません。

■浮気・不倫で慰謝料請求できるケース
浮気や不倫で慰謝料請求できるケースをみていきましょう。浮気や不倫という言葉は、使う人によって定義が異なることも少なくありません。そのため、その人にとって浮気や不倫であったとしても慰謝料請求が認められないこともあります。原則として、配偶者に不貞行為があった場合には、当該配偶者は貞操義務違反となりますから、当該配偶者に対して不貞慰謝料を請求することができます。

これは離婚していなくとも可能です。

不貞行為とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをさします。

不貞行為は民法第770条の離婚事由にも挙げられており、離婚裁判で離婚することもできる重大な離婚理由の一つです。
一般に「不倫」という場合はこの不貞行為をさすことが多く、その場合は配偶者に慰謝料を請求できます。

場合によっては不倫相手に慰謝料請求することも認められています。
一方、配偶者以外の異性と食事や遊びに出かけた、といったようなことだけでは、不貞行為に該当せず、原則として慰謝料の請求は認められません。

また、不貞行為は婚姻関係にあることが前提であるため、付き合っている恋人が他の異性と肉体関係を持ったとしても、自由恋愛の範囲内として慰謝料の請求は難しいことが多いです。
ただし、法律上の婚姻関係（婚姻届を役所に提出して戸籍上夫婦である場合）に至らずとも、将来結婚することを約束した婚約関係にあった場合や、単に婚姻届を提出していないだけで事実婚・内縁関係にある夫婦であることがお互いの主観だけでなく周囲も客観的に認知しているような状態であれば、婚姻関係に準じて、慰謝料請求が可能となります。

■浮気・不倫の慰謝料の相場
前述の通り、必ずしも浮気や不倫で慰謝料を請求できるとは限りませんが、請求できる場合の慰謝料金額の相場を考えてみましょう。

一般的な不貞行為の慰謝料金額の相場は、100万円から300万円程度です。300万円というのは、その不貞が原因で離婚に至ってしまったような最悪のケースですから、不貞が発覚しても離婚せずやり直したような場合だと、100～高くて200万円程度でしょう。

しばしば、テレビなどで芸能人の高額な慰謝料が取り上げられることがありますが、そうした高額な慰謝料は極めて稀なケースです。

なお、夫婦が話し合いを行い合意することで成立させる協議離婚では、慰謝料の金額についても夫婦の合意で自由に決定することができるため、交渉によっては、相場よりも高い慰謝料を支払ってもらえる可能性もあります。

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