公正証書遺言の内容は相続人に通知される?
公正証書遺言を作成した人が亡くなった場合、相続人に通知はあるのでしょうか。
本記事では公正証書遺言の通知について詳しく解説します。
公正証書遺言とは
公正証書遺言とは、公証人という法律の専門家が公証役場で作成し、公正証書として残す遺言書です。
公正証書とは、公証人が作成する正式な文書のことで、公証人は、法律に詳しく、公証の手続きを行う専門家です。
遺言者本人が手書きで作成する自筆証書遺言とは異なり、公正証書遺言は公証人が内容を確認し、原本が公証役場に保管されます。
そのため、内容の間違いなどで無効になるリスクは少なくなり、特定の人に確実に遺産を渡したい、自分の気持ちをしっかり文書に残したいという場合におすすめです。
相続人への通知
公正証書遺言は公証人が作成しますが、遺言者が亡くなっても、公証役場から相続人へ通知されることはありません。
公証役場は遺言を保管するだけで、その後の通知の役割はないのです。
しかし、遺言執行者が指定されている場合は、違います。
遺言執行者は遺言の内容を相続人に伝える義務があり、遺言者の死を知ったら、すぐに遺言の内容を相続人に通知する必要があります。
遺言書の探し方
公正証書遺言は日本公証人連合会が管理するデータベースで確認できます。
公証役場に申し込むことで、遺言書の有無が分かります。
遺言書を履行してもらうためには遺言執行者を指定すべき
遺言書を履行するには、遺言執行者を決めることが大切です。
遺言執行者は、遺言書の内容を実行するために必要な手続きを行う人です。
相続財産を管理し、遺言に従って行動する権利と義務をもっています。
遺言執行者は、遺言者が遺言書の中で指定します。
まとめ
公正証書遺言は、特定の相続人に確実に遺産を渡したい方におすすめです。
また、自分の思いをしっかりと文書に残すこともできます。
ただし、亡くなった後に相続人に正確に伝えるためには、遺言執行者がとても重要です。
遺言手続きをスムーズに進めるために、弁護士に依頼することをおすすめします。
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